Low-eペアガラスや網入りガラスが熱割れしないフィルムの選び方
事前の確認で目隠しフィルムも遮熱フィルムも安心して貼れます
国家資格1級ガラスフィルム施工技能士
Harumado 平井 喬
こんにちは!窓ガラスフィルムHarumadoの平井です。
ガラスフィルムに興味はあるけど「熱割れのことが良く分からないな~」ということがありませんか?。熱割れの知識とその回避策の提案は、国家資格「ガラスフィルム施工技能士」の必須能力。今回は熱割れについて簡単にまとめましたので、フィルム選びのご参考になると幸いです。
熱割れとは
原因は寒暖差による膨張収縮
人の目には見えませんが、実はガラスは日中の寒暖差によりわずかに膨張と収縮を繰り返しており、ガラスには絶えず負荷が加わっています。当然ある程度の負荷にガラスは耐えられますが、想定を超えると端から「ピシッ」とヒビが入ります。これが熱割れです。
大半のガラスは心配なし
熱割れの原因となる寒暖差は太陽光(日射熱)によって発生しますので、どんな窓ガラスにもリスクがあります。しかし、だからと言って街中のあらゆるガラスが割れているかというとそんなことはありません。実は日射熱はガラスをほぼ素通りする性質があり、本来は膨張収縮の負荷が微々たるものだからです。
熱割れしやすい一部のガラス
しかし、日射熱を反射・吸収・熱交換するなどの特徴があるガラスは膨張収縮の影響を受けやすいので、これらのガラスの一部では熱割れが発生しています。
環境に特徴があるガラス
●ひたひたに結露するほどの大きな寒暖差がある
●太陽光がよく当たる方角を向いている(東~南~西)
●日光と影が同時に差し込む
●サッシが濃い色
性能に特徴があるガラス
●緑や茶色、グレーなどの色付きガラス
●Low-eガラス
●ワイヤー入りガラス等
これらのガラスにフィルムを貼ると、稀に熱割れを助長することがあるので要注意です。ただ熱割れは「貼らないと分からない」ものではなく、あらかじめ「熱割れ計算」を行うことでリスクを回避し熱割れせずに貼れるフィルムを選ぶことができます。
リスクは計算で判断できる
熱割れ計算とは
日射熱によって割れるリスクを、計算によって判断するためのものです。計算の基になるのは、ガラスとフィルムの光学性能、ガラスサイズ、設置方角、サッシの特徴、太陽光と日陰の当たり方など。計算した結果がガラスの許容範囲内であればフィルムを貼れます。
*熱割れ計算は国家資格「ガラスフィルム施工技能士」必須の作業工程
例で計算してみると
ここで例として、実際の熱割れ計算結果をご覧いただきます。近年主流の「Low-eペアガラス」に、ご依頼が圧倒的に多い「透明遮熱フィルム」と「目隠しミラーフィルム」を貼ったケースです。*南向き・ほぼ同じサイズ・同一ガラス品番で合わせています。
計算例)Low-eペアガラス×透明遮熱フィルム
フィルム:スリーエム/Nano80s
施工先:目黒区マンション
計算例)Low-eペアガラス×目隠しミラーフィルム
フィルム:GLAFIL/RSP35
施工先:福岡市中央区一戸建て
結果はどちらとも「熱割れ可能性は低い」です。計算式の都合で「可能性ゼロ」にはならないのですが、弊社でLow-eペアガラスにフィルムを施工した約450件の実績のうち貼り付け後の熱割れはゼロです。適切なフィルムを選ぶことでLow-eペアガラスにも網入りガラスにもフィルムは貼れます。
市販品の説明文「Low-eは✕」の意味
さて、ホームセンターでも一部のガラスフィルムは売られていますが、注意書きに「Low-e ✕」「網入り ✕」と必ず記載があります。市販品では熱割れ計算ができないため「念のために貼らないで」ということで「✕」です。熱割れ計算はプロだからできます。市販品の「✕」が気になるときは、お気軽にご連絡ください。
施工実例のビフォーアフター
Low-eペアガラスにフィルムが貼れるとして、気になるのは見た目の変化。
そこで「Low-eペアガラス×透明遮熱フィルム」「Low-eペアガラス×目隠しミラーフィルム」の施工実例を画像でご紹介します。
Low-eペアガラス×透明遮熱フィルム
Low-eペアガラス×目隠しミラーフィルム
サンプルと体感キットで事前確認
見た目・明るさ・性能を納得するまで
さて、画像でビフォーアフターを確認しても、実際の見た目や明るさ、暑さカットの性能はあらかじめ確認したいですよね。弊社では事前に見た目や遮熱性能をご確認いただくために無料現地調査にお伺いします。サンプルと体感キットを使った説明は「画像や説明よりも納得感が違う」と好評で、お見積りも同時にお伝えいたします。
フィルムの専門家だからこそ
フィルムのことをまずハウスメーカーや工務店に相談することもありますよね。信頼する担当者から「熱割れするので貼らないほうがいい」と言われると納得感もありそうです。弊社では120社ほどのハウスメーカー・工務店と取引がありますが、熱割れについて詳しく説明をすると「熱割れの仕組みがわかった」「数値で見ると安心する」など言われます。つまり、フィルムのプロだからこそ分かることがあるということです。
弊社では専門的なことを出し惜しみせず、お客様や取引先と積極的に共有することを心がけています。どんな小さな疑問や質問にも丁寧に対応いたしますので、お気軽にお問い合わせ下さいませ。
詳しくは↓
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