吹き抜け窓の目隠し|外から見られず景色が見えて明るいまま!
吹き抜け窓のいいところは今のままでしっかり目隠し
国家資格1級ガラスフィルム施工技能士
Harumado 平井 喬
2022年2月3日更新
この記事を読むための時間:5分
1.いいところを消したくない
こんにちは!窓ガラスフィルム専門Harumadoの平井です。
目隠しフィルムの施工業を営む弊社には、年間を通して吹き抜け窓の目隠しのご相談が多く寄せられます。そのなかで最も多いのが「外から見られずでも景色は見えて明るさは今のまま・・・できますか?」というご相談です。せっかくの吹き抜けなのに、外から見られると安心してリラックスできないですよね。
結論からいうと、明るいまま景色も見える吹き抜け窓の目隠しはできます。
それもたった1枚の透明なフィルムを貼るだけで、オールインワンの解決になりますので、今回はこのことについて分かり易くお伝えします。
開放感=丸見え
吹き抜け窓のいいところは、まず「開放感」ですね。ソファーに座ったまま、リビングい寝ころんだまま空が見えると、心身がとてもリラックスできます。吹き抜け窓がもたらす空との一体感はとても心地が良いものです。
一方で外から丸見え状態となり、お向かいさんと目があったり外から覗かれる心配もでてきます。そこでカーテン・ブラインド・ロールスクリーンを使うと、空が見えず開放感はなくなり、圧迫感を感じることも・・・。だからこそ「外からは室内が見えず室内から景色を見たい」と思うのは自然なことだと思います。
明るい=暗くしたくない
もう一つのいいところは、「明るい」ことですね。高いところから室内全体に明るさが広がると照明を使わずに過ごせるので、日中とても気持ちがよくなります。しかしカーテン等を使うと当然明るさが入らなくなるので、せっかくの吹き抜け窓がないもの同然になります。目隠しをしても「室内が暗くならず明るいままがいい」というのが理想ですよね。
ガラスフィルムで一発解決
声を大にして言えることですが、ガラスフィルムなら「目隠しをしても開放的で暗くならず明るいまま」が実現できます。
カーテン・ブラインド・ロールスクリーンの知名度が大きいので、「目隠しフィルムってなんだろう?」と思わることもあるかもしれませんが、実際に吹き抜け窓に目隠しフィルムを貼ったお客様はその効果にビックリされることが多いです。
この記事では、国家資格「ガラスフィルム施工技能士1級」を持つ職人が、年間施工件数200件超の経験と知識の蓄積を基に、吹き抜け窓に貼れる目隠しフィルムの特徴と選び方を分かり易く簡潔にお伝えしたいと思います。出来る限りサーっと読める内容にまとめたつもりですが、分かりにくいことがありましたら遠慮なくご質問くださいね(^^)
2.吹き抜け窓に貼れる目隠しフィルム
目隠しフィルムは大きく分けて3種類ありますが、特徴を簡単にまとめると
①ミラー/外から室内が見えず室内から外が見える
②グラデーション/隠す部分と見える部分(採光)のバランスをとる
③すりガラス調/内外どちらかも目隠しと明るさの調整
以上に集約されます。順に実際の施工例をもとにご紹介します。
①ミラータイプ/外から室内が見えず室内から外が見える
↑【吹き抜け窓のミラーフィルム施工実例】空が反射して見える
■特徴
・外から見ると鏡のように見え、室内から外を見ると風景が見える。
・大きく2種類「濃色タイプ」と「淡色タイプ」がある。
■淡色ミラーフィルム施工例
【室内側ビフォー】
↓
【室内側アフター】
注意して見なければフィルムを貼っていると分からないくらい明るいです。多くのお客様が「もともとのガラスと変わらない印象です」と言われます。
【外側ビフォー】
室内の家具等の様子がよく見えます
↓
【外側アフター】
見えるのはガラス近くの白いカーテンくらいで、風景や人の姿が反射してよく見えるのでそちらに気が向きます。
■濃色ミラーフィルム施工例
【室内側ビフォー】
↓
【室内側アフター】
施工前と比べて壁と床の明るみがやや減ったものの大きな違和感は感じにくいです。
【外側ビフォー】
室内の細かな様子が丸見え
↓
【外側アフター】
見えるのは隣家やベランダの様子ばかりで室内は窓際のカーテンすら全く見えません。撮影日は小雨交じりの天気で室内外の明暗差が小さかったのですが、ここまで目隠しができます。
ところでミラーフィルムは夜になると室内外の見え方が逆転し、外から室内が見えて室内側は鏡のようになります。そのため夜はカーテン等を閉めて目隠しをして下さい。ミラーフィルムは日中の景観を重視される場合に適しています。
②グラデーション/隠す部分と見える部分(採光)のバランスをとる
■特徴
・大きく2種類
・端から端へと次第に濃く(淡く)なる「サイドグラデーション」
・中央付近が最も濃く両端に進むと淡くなる「センターグラデーション」
■サイドグラデーション施工例(縦使い)
【ビフォー】
新築の隣家が2階までよく見える
↓
【アフター】
下方向に濃度が薄い部分を向けて施工。上部は濃度100%なので内外どちらかも見えません。採光は4割ほどなので、心地の良いやわらかな日差しが入り込みます。
【グラデーションの淡い(薄い)部分】
庭木を鑑賞するために薄い方向を下に向けました。
上記のようにサイドグラデーションは端から端へと段々と色が濃く(淡く)なります。
濃度の変化はドッドで表現されていて、お好みに合わせてドッドの柄(丸・線・菱形等)を選ぶことができます。
また、フィルムには幅の限界があるので、100%の濃度を長くしたい場合は同じ色のすりガラスフィルムを使って延長します。
■センターグラデーション施工例
【室内側ビフォー】
隣家がよく見える大きさの窓
↓
【室内側アフター】
ガラス中心部から若干上にずらして貼り付け。センターはお好みの位置で調整できます。
【外側ビフォー】
丸見えの室内
↓
【外側アフター】
濃度100%は座った高さと立った高さの目線付近に配置し、明るさを取り込む透明部分を上下に確保。
センターグラデーションフィルムを使う場合、既成の製品幅でガラス全体をカバーできない時は、透明のフィルムをジョイントで貼ることでガラス全体を覆うことができます。
③すりガラス調/内外どちらかも目隠しと明るさの調整
■特徴
・不透明なので内外どちらからも見えない。
・大きく3種類「濃色」「中間」「淡色」がある。
【左:施工前/右施工後】
完全な目隠しができることが最大の特徴です。しかし明るさは最大で89%も取り込むタイプもあるため、室内が暗くなることはありません。
3.一覧でまとめて比較
以上が目隠しフィルムの大枠の3種類です。
これらを図でまとめると
採光の割合は窓から入る太陽光を100%とした場合の数値です。数値の違いはそれだけ種類が豊富ということで、数値が小さいほど太陽光を通し、大きいほど遮ります。遮るほどに明るさが失われますが、実際にフィルムを貼ってみると「思った以上に暗くない」や「サンプルで見るより明るく感じられてよかった」と言われるお客様がほとんどです。
4.似て非なる「目隠しっぽい」フィルム
「あれ?車のスモークフィルムのようなものも、目隠しができるよね?」とお気づきでしたら、それはとてもするどい!グレー系やブラウン系など、色の濃いスモークフィルムは車だけでなく建築用にも種類が豊富です。
スモークフィルムは室内側に影を作ることで一定の見えにくさはありますが、ミラーフィルムのような反射性は無く、すりガラスフィルムのように濃度100%ではないため、室内は外からみえます。そのため目隠しではなく装飾目的の使われ方が多いです。
5.現地調査とサンプルで見た目を確認
外から見られず景色は見える
ここまで長々と吹き抜け窓に貼れる目隠しフィルムについて説明してきましたが、ご参考になりましたでしょうか?
吹き抜け窓のよさは、なんといっても「開放感」と「明るさ」ですよね。目隠しガラスフィルムを貼ることで明るさをキープしつつ、外からは見られず景色は見えるようにできます。明るさも開放感も今のまま、まるで貼っていないようなきれいな仕上がりです。吹き抜け窓のいいところを維持できます。
サンプル持参の現地調査
弊社では必ず実物のサンプルフィルムを持参して現地調査にお伺いし、見た目と施工実例の画像をご確認いただき、ご納得いただいた上で施工に入るようにしております。その際に窓のサイズを測りましてお見積りもお示しいたします。ご不明な点はどんなことでも遠慮なくご質問いただけましたら、しっかりとお答えしますので、まずはお気軽にご連絡くださいませ(^o^)