外貼りガラスフィルムの中に大雨で雨水が入って浮き上がってきた・・・
原因は大雨ではなく業者の不良施工
今日は須恵町のクリニックで目隠しフィルムの剥離作業と新規貼り付けでした・・・が、現場に到着して唖然としました。
他の業者が外貼りしたフィルムが浮き上がっていたのです。クリニックの担当者様が言うには、大雨の時にフィルムに雨水が浸入したことが原因とのことですが、プロの眼から見ると「不良施工」であることは一目瞭然です。
フィルムは、ガラスの外に貼っても内側に貼っても、基本通りに貼りつけていれば大雨だろうが雹が降ろうが雪が降ろうが、水が浸入することはまずありません。
しかし、基本通りに貼っていないので画像のように水を浸入させてしまったのです。
雨水の浸入口はゴムパッキンで浮いた部分から
それでは雨水の浸入口はどこでしょうか。
上の画像をご覧ください。ガラスとサッシの間には固定剤としてのゴム材が使われています。
フィルムを貼るときにこのゴム材に当たってしまたたり、乗ることがあると、フィルムが剥がれてしまい綺麗に貼ることができません。そのためフィルム施工に際してはフィルムのエッジとゴム材は1㎜~3㎜ほど隙間を空けて貼ります。
この隙間は国家資格である「ガラスフィルム施工技能士」の作業基準として定められていますので、プロであれば隙間を空けない施工はありえません。
画像を見るとゴム材にフィルムがしっかりと乗ってるのが分かると思います。そのためフィルムとガラスに空間が空いており、この空間に雨水が入って全体に広がってしまったのです。
また、フィルムの上部分にはクリニック名を切り抜いた箇所がありますが、そこからも雨水が浸入しています。
切り抜いた部分の貼り付けはより慎重に、専用の接着剤を使って行う必要があるのですが、その作業も怠っていました。なぜ怠っていたことが分かったかというと、剥がすときに簡単に剥がれたからです。
この接着剤は、フィルムの4辺に使うこともありますが、今回はその作業も施されていませんでした。
「フィルムのゴム材の乗り上げ」「切り抜き部分の接着剤の未処理」「エッジ4辺のあまい施工」というプロとしてはありえない作業であったため、雨水が浸入したのです。
小雨だろうが大雨だろうが関係ありません。
外貼りは内貼りができない時のオプション
さらに、今回は内貼りではなく外貼りでした。
フィルムの施工箇所はクリニックの玄関で、内側はとに問題がなく施工ができる環境にも関わらず、なぜか外貼りでした。
外貼りのフィルムは耐久年数が長くても5年くらいですが、内貼りだと10年です。
あえて外貼りをする必要はありませんので、おそらく業者が外貼り用のフィルムの在庫を抱えていて、早く処分(現金化)したくて不必要な外貼りをしたのではないかと推測します。
内貼りをしてすっきりときれいに仕上がった画像がこちらです。
お客様は不良施工の印象があるため、文字の切り抜きはなしとなりました。
施工不良に不必要な外貼り。技術・知識の不足とお客様のことを考えないフィルムの提案。
悪い業者のお手本のような現場でした。
前の記事へ
« お部屋の窓ガラスを台風の被害から守りたい