窓ガラスの原料は砂?種類別窓ガラスの原料と窓ガラスの製造方法
窓ガラスの原料と製造方法について
この記事を読むための時間:3分
私たちが生活する家に欠かせないのが「窓」。では、その窓にはまっている「ガラス」は、何でできているかご存知ですか?窓ガラスには様々な種類があり、それぞれで使われる原料や作り方が異なります。そこで今回は、窓ガラスの原料と製造方法をご紹介します。
窓ガラスの原料
普段何気なく見ている窓ガラスですが、何でできているのでしょうか?窓ガラスの原料を、窓ガラスの種類別に見てみましょう。
基本的な窓ガラスは「珪砂」という砂が主成分
窓ガラスの原料は種類によって違いはありますが、主成分は同じです。基本的に窓ガラスは「珪砂(けいしゃ)」と言う砂でできています。
加工するために「ソーダ灰」と「石灰」も混ぜられる
ガラスは、原材料である珪砂を溶かして作られますが、珪砂を溶かすためには1700℃以上もの高温が必要です。そこで、この温度を下げるためにソーダ灰を加えます。また、ガラスが水に溶けないようにするために石灰も加えられます。
鉛ガラスの原料
鉛ガラスとは、レントゲンを撮る際のX線の遮へいや、高級食器に使われるガラスです。けい酸、酸化カリウム、酸化鉛が主成分であるため、鉛ガラスと呼ばれます。通常のガラスと比べると、柔らかく屈折率が高いことが特徴です。
耐熱ガラスの原料
耐熱ガラスはほうけい酸ガラスとも呼ばれ、その名が表すように熱に強い性質を持つので、食器や調理機、フラスコやビーカーなどの理化学容器などに使われます。耐熱ガラスの主成分はけい酸、ソーダ灰、アルミナ、酸化ほう素です。
結晶化ガラスの原料
ニューガラスとも呼ばれる結晶化ガラスは、けい酸、アルミナ、酸化リチューム、酸化チタン、ジルコニアを主成分とし、透明防耐火ガラスに使われます。ガラスは急に加熱したり冷やしたりすると、ガラスの伸縮が温度差に耐えられず、割れてしまいます。しかし、結晶化ガラスは組成によっては、膨張係数をゼロ、もしくはマイナスにすることができるため、急加熱や急冷しても割れにくくなるのです。
高純度ガラスの原料
高純度ガラスとは、レンズ等に使われる透明度が高いガラスです。このガラスは、水晶や石英の粉末を2000℃以上もの高熱で溶かして作ります。
窓ガラスはどのように作られている?
ガラスの主成分は珪砂ですが、さらさらの砂の状態からどのようにしてツルツルの窓ガラスに仕上げるのでしょうか?窓ガラスの製造過程を見てみましょう。
「フロート法」で製造する
窓ガラスは「フロート法」と呼ばれる製法で作られます。フロート法は、溶かしたガラスの原料を、ガラスより重い金属であるスズを溶かしたものの上に浮かべることで、板状に伸ばす製法です。工場では、まず溶融窯で溶かした原料が、溶かしたスズを溜めた炉へ流れていきます。そこで板状になったガラスを、徐冷窯でゆっくり冷やすことで固まり、窓ガラスができ上がるのです。
フロート製法の確立で窓ガラスが飛躍的に進化
フロート法ができる以前の窓ガラスは、溶かした材料を平らな鉄の表面の上で伸ばして作られていました。しかし、この方法で作られたガラスは表面がデコボコになってしまい、美しい窓ガラスを作るのは至難の業でした。しかし、1952年にイギリスの会社がフロート法を発案したことで、大きく美しい窓ガラスを大量に作ることができるようになったのです。
窓ガラスの主な原料は「珪砂」という砂
窓ガラスの主な原料は「珪砂」という砂です。断熱、高強度など、特殊な機能を持つガラスにするためには、この珪砂に様々な化学物質を入れて作ります。断熱、UVカットなどの機能付きのガラスは私たちの暮らしをより豊かにしてくれます。しかし、今ある窓ガラスをわざわざ機能付きガラスに交換するのは、手間もお金もかかってしまいます。そこでおすすめなのが「窓ガラスフィルム」です。窓ガラスフィルムならば、今ある窓ガラスに貼るだけで様々な機能を付けることができます。窓ガラスフィルムについてのご相談は、ぜひ「Harumado」までどうぞ。国家資格に基づいた確かな施工で、皆様の暮らしを快適にするお手伝いを致します。
前の記事へ
« ガラスのリサイクル率はどのくらい?リサイクル過程も解説