防犯ガラスの弱点「目隠し・暑さ寒さ対策」はフィルムでカバー
基本性能で紫外線99%以上カットなのでUVカットカーテンは不要
国家資格1級ガラスフィルム施工技能士
Harumado 平井 喬
この記事を読むための時間:5分
暑い季節や寒い季節、新築間もないころや隣にマンションが建つなど、生活環境に変化があると気になるのは窓の悩み事。住んでみて気づいた「意外と暑い」や「外から丸見え」などがありますよね。そんな時にカーテンやロールスクリーンを使った対策を考えると思いますが、お家の窓が防犯ガラスの場合、実は防犯以外にもすでにできている対策があることをご存じでしたか?
つまり「防犯以外の性能」のことですが、これが分かると追加の対策を絞り込んで費用を抑えたり、好きなデザインのものを選べるなど自由度が高まることもあります。そこでこの記事では、防犯ガラスの防犯以外の性能についてまとめますので、ぜひ参考にされてください。
Table of Contents
防犯以外の性能はこれ
それでは早速「防犯以外の性能」をまとめます。
UV99%以上カット
防犯ガラスは特殊な樹脂層を2枚のガラスで挟み込んで作られています。その樹脂層には紫外線吸収剤が含まれており、窓から室内に入るUVを99%以上もカットします。どの防犯ガラスにも共通する基本性能です。
飛散防止
防犯ガラスの別名は「合わせガラス」と言って、車のフロントガラスにも使われています。物当たりや風圧にさらされてもガラスを保持する強さがあり、台風や地震時にガラスの飛散防止効果があります。
断熱性能
断熱とは冬場に室内をポカポカと維持できる性能のことですが、複層(ペア・トリプル)の防犯ガラスにこの断熱性能があります。
遮熱性能
遮熱とは夏場に外の暑さを窓ガラスで反射・吸収することで室温上昇を抑える性能です。Low-e複層(ペア・トリプル)の防犯ガラスに遮熱性能があります。
防犯ガラスのタイプを確認しよう
さて、ガラスの種類によって性能が違うことをご紹介しましたが、メーカーや厚み、構成などを細かく分けるとかなりバリエーションが広がります。ただ、最も基本なとなる種類は大きく分けて「防犯(1枚)ガラス」「防犯複層ガラス」「防犯Low-e複層ガラス」の3種類です。次にこの3タイプの見分け方をご紹介します。*複層とは1枚のサッシに2枚または3枚のガラスと中間空気層で構成される窓のことで、「ペアガラス」「トリプルガラス」とも言われます。
チェック①<Low-e複層タイプ>
最初に確認するのは「Low-e複層ガラス」です。見分け方は簡単で、ガラス面右下にある薄っすらとしたメーカー刻印を確認すると分かります。画像の場合「リクシル社 Low-eペアガラス」ということが分かります。
チェック②<複層タイプ>
Low-e複層ガラスの刻印が無い場合、シンプルな複層ガラスかどうかを判断します。Low-eの画像を参考にすると、銀色のサッシが黒色のガラス留め(ゴム)に挟まれています。これがペアガラスの特徴です。「外側ガラス+中間空気層+内側ガラス」で構成されます。
チェック③<1枚ガラスタイプ>
そして以上のどれでもない場合は1枚ガラスということになります。サッシひと枠につき1枚のガラスがはまったもので、最もオーソドックスなタイプです。
ガラスタイプ別に不要な追加対策
それでは上記の「防犯ガラス」「防犯複層ガラス」「防犯Low-e複層ガラス」の3タイプ別に、不要な追加対策と必要かもしれない対策をまとめます。
防犯ガラス(1枚タイプ)
〇ー飛散防止・UVカット
1枚タイプの防犯ガラスは基本性能である「飛散防止」と「UV99%カット」はできています。つまりカーテンなどにUVカット性能は必要ありません。
✕ー目隠し・眩しさ・暑さ寒さ
できていないことは「目隠し」「眩しさ」と「暑さ寒さ対策」です。見た目は完全な無色透明で一般的なガラスと変わりありませんので、外からは丸見え、暑さ寒さにも無防備なままです。
防犯複層ガラス
〇ー飛散防止・UVカット・寒さ
複層(ペア・トリプル)タイプになると基本性能に加えて寒さ対策ができます。カーテン・ロールスクリーンのUVカット性能は不要で、断熱性能も重要ではないです。
✕ー目隠し・眩しさ・暑さ
しかし見た目は普通のガラスと同じなので目隠しと眩しさ対策はできていません。また夏場の暑さはガラスと中間空気層をほぼ素通りして室内に入り込みます。
防犯Low-e複層ガラス
〇ー飛散防止・UVカット・暑さ寒さ
そしてLow-eの複層タイプだと、基本性能+寒さ対策に加えて暑さ対策も可能になります。特殊な金属膜(Low-e膜)が暑さを反射・吸収することでエアコンの効きがよくなるため、遮光・遮熱のカーテン等はより明るく、薄く、好きなデザインのものを選べるようになります。
✕ー目隠し・眩しさ
ただ、Low-e膜は薄っすらグリーンやブルーなどをしていても見た目はほぼ透明に見えるため目隠し・眩しさ対策の性能はありません。
追加対策はフィルムでチョイ足し
さてここまで不要な追加対策をみてきましたが、窓の環境によって対策が必要な時もありますよね。カーテンやロールスクリーンなどが一般的な方法ですが「フィルムで対策」という方法もあります。
目隠し・眩しさ対策をプラス
追加対策が目隠しの場合、フィルムを貼ることで外から室内が見えず室内からは外が見えるようにできます。いわゆるマジックミラーですが、上の画像のように室内は明るいままなので貼っても「もとの窓とほぼ変わらない」と感じる方が多いです。すりガラスのように内外どちらからも見た目をぼかすことができるフィルムもあります。これらのフィルムは眩しさ対策もできます。
暑さカットをプラス
窓から入る太陽光が「暑いな」と感じた時は「遮熱フィルム」がおすすめです。ガラスと同じ見た目の透明のものから性能を強化した有色のものまで、ご希望に合わせてバリエーションがあります。貼ってすぐに「暑くない」を感じられるのが最大のメリットです。
寒さカットをプラス
冬場、室内の温かい空気がガラス表面に触れると冷気に変わります。冷気は重いため床方向へと降り、足元から冷える原因となります。この「ガラス表面で冷気に変わる」ことをある程度抑えられるのが「断熱フィルム」です。冷気化を抑えることで暖房効率がよくなります。
サンプルと体感キットで事前確認
見た目・明るさ・性能を納得するまで
さて色々と説明をさせていただきましたが、フィルムに興味をお持ちの場合、気になるのは実際の見た目や明るさ、性能ですよね。
弊社では気になるポイントを事前にご確認いただくために、サンプルと体感キットを持参し無料現地調査にお伺いしております。我が家の窓で実物を確認することは「納得感が違う!」と好評で、お見積りも同時にお伝えいたします。
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