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国家資格ガラスフィルム施工技能士が解説【災害編⑤-養生テープVSガラスフィルム 衝撃の結果!】

広く知られている「養生テープ」のガラス補強に効果はあるか?

養生テープ

さて、この「国家資格ガラスフィルム施工技能士が解説-災害編」連載では、窓ガラスが災害時に割れやすい理由や、ガラスが割れた時、まさしく災害発生中にどのような行動がとれるかを検証してきました。

今回の記事は、主に台風時にガラスの飛散対策として広く浸透している「養生テープ」の効果について検証します。

 

効果の比較

養生テープの効果を分かり易く検証するため、JISに適合した飛散防止ガラスフィルムとの比較を行います。

 

【使用製品】

・フィルムは3M社製飛散防止フィルム「SH4CLAR」で厚みは100μm。*通常の飛散防止フィルムの倍厚

・養生テープは市販の容易に購入できる商品を使用しよく見かける「米」の形で貼り付け

 

①ゼロ対策のガラス、②養生テープ貼り付け、③フィルムを貼ったガラスに、来物が衝突したときの比較実験動画です。

 

 

いかがでしょうか?

ただ驚くばかりの結果となりました。

 

ゼロ対策のガラスは割れて当然ですが、養生テープを貼ったガラスも盛大に飛散しました。

養生テープにはいくらかの割れたガラス片が張り付いているものの、圧倒的に貼りついていない面が多いため飛散しています。

しかも一切の破片がサッシに残らず、養生テープに引っ張られるように脱落しています。

見方を変えると、脱落を助長しているので被害を拡大したとも言えます。

 

何かメリットはないかと何度も見返してみましたが、そもそも完全に飛散している時点で対策としてはアウトです。

台風時の対策として広く知られている養生テープですが、誰がみても効果が無いことは明らかでしょう。

 

一方の100μmフィルムは飛来物を跳ね返しています。ガラスは割れはしますが突き破られていません。

 

台風対策に有効とされる100μm以上の飛散防止フィルムは、日本産業規格 JIS A 5759 にて規定される「ガラス飛散防止性能」のフィルムの、倍以上の厚みがあります。

そのため動画にあるように高い飛散防止効果が見込まれます。

通常の飛散防止フィルムでも、割れたガラスの飛び散りを防ぐという点ではしっかりとした効果がありますが、厚みが増すとより強い衝撃にも耐えられるので、動画のような結果になります。

 

効果で見ると、完全にガラスフィルムが優位です。

養生テープでは比較できないほどの結果でした。

 

材質の強度の比較

考える人

ところで、養生テープにもなにかメリットはないかと考えてみました。

そこでふと思いつきました!

「もしかしたら、ガラス面を完全に隙間なく養生テープで埋め尽くしたら、割れたガラス片がテープにくっつくかもしれない」と。

動画にもそのような部分が映っていますので・・・。

 

ですが、すぐに対策にならないと分かりました。

 

それは「材料の強さ」が違うからです。

 

100μmフィルムは跳ね返していましたが、それはフィルムの強さの層である「PET層」が強いからです。

読んで字のごとく、そう、ペットボトルの素材と同じものです。

「ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)」と言われるこの素材は、強度と成形性に優れているため、ガラス飛散フィルムの材料としてJISに適合しています。

 

突き破りを防ぐほどの強度は、当然人の手では簡単に引き裂くことができない強度があり、しかも無色透明のため窓ガラスに貼っても見た目が変わらず窓ガラスに貼る飛散防止フィルムにはぴったりの材料です。

 

一方の養生テープはというと、実はガラスフィルムと同じアクリル樹脂接着剤を使用しているため、データ上では接着能力はフィルムとあまり差が無いようです。

「無いようです」という微妙な表現ですが、養生テープとガラスフィルムではJISの試験の前提が全く違うので単純比較できないためです。

 

しかし、大切なのは台風対策に使える強度があるかどうかです。

 

養生テープは手で簡単にちぎれます。

日常生活や様々な仕事の場面で使いやすいように、簡単にちぎれやすいよう工夫がされています。

このような手で簡単にちぎれる養生テープが、台風の物当たりに耐えられるとは思えません。

 

またガラスに貼ったあと、剥がす際に養生テープの表面だけが簡単に剥がれて接着面が残ってしまうことがあります。

基材層と接続層が簡単に剥離しやすいのです。

これでは物を受け止める基材層が、台風の強い衝撃を受け止めきれず剥がれてしまうかもしれません。

 

台風のもの当たりを跳ね返す強度がある飛散防止フィルムと、手でもちぎれる養生テープの強度を材質で比べてみましたが、やはり決定的な差があることが分かります。

 

結論「養生テープでは対策不可能」

物当たりを跳ね返すフィルムの強度と、手でもちぎれる養生テープの性質。

実験結果で見る決定的な違いと材質の特性。

 

「ガラスフィルムVS養生テープ」の勝負は、比較にならないほどフィルムの勝利となりました。

 

衝撃の結果とは、圧倒的な性能の差。

 

養生テープでは気休めにもなりません。

本来の目的である「梱包等」にそった使い方をしてこそ、本領を発揮します。

窓ガラスに貼って「対策をした気分」になることは、費用と時間の無駄使いです。

 

養生テープでの対策は、事前の購入と貼り付けに大きな労力がかかるだけでなく、事後の剥がし作業もかなりの重労働です。

緑色の機材部だけ剥がれて、接着層がガラスにこびりついて途方に暮れた方も多いのではないでしょうか。

労多くして益なしの対策はやめたほうがいいと思います。

 

それよりも、フィルムを貼ったほうが圧倒的に効果があります。無色透明で見た目も変わりませんし、UVも99%カット、さらに暑さをカットするタイプや、目隠し性能があるフィルムもあります。

 

次の記事では、台風地震などの災害時にガラスの防災としてとても高い効果を発揮する対策を3つ取り上げて、それぞでの効果や費用を検証します。

 

次記事→国家資格ガラスフィルム施工技能士が解説【災害編⑥-災害対策はシャッター・雨戸・フィルム】

 


◆◇◆連載シリーズ:国家資格ガラスフィルム施工技能士が解説◆◇◆

記事一覧

災害編①-防災・飛散防止フィルムの効果と特徴

災害編②-「絶対に割れないガラス」が無い理由

災害編③-災害時の圧倒的なパワー<地震>

災害編④-災害時の圧倒的なパワー<台風>

災害編⑤-養生テープVSガラスフィルム 衝撃の結果!

【災害編⑥-災害対策はシャッター・雨戸・フィルム】

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