熱割れ実績ゼロ!Low-eペアガラスに貼れる目隠しフィルム4選
国家資格ガラスフィルム施工技能士が事前に判断
国家資格1級ガラスフィルム施工技能士
Harumado 平井 喬
この記事を読むための時間:5分
2024年5月11日更新
お部屋のプライバシーを守るために目隠フィルムを検討していると、「Low-eガラスが熱割れするから貼らないほうがいい」と聞いたことありませんか?「えー!フィルムを貼ったらガラスが割れるなら別の方法を考えるか」となりますよね。
でも、ちょっとまって下さい!実はガラスフィルムのプロが選ぶフィルムなら、Low-eガラスに貼れます。
国家資格のガラスフィルム施工技能士が行う「熱割れ計算」によって、貼れるフィルムを根拠をもって選ぶからです。私は1級の資格を持っており、これまでLow-eペアガラスに目隠しフィルムを貼った450件全てで熱割れはゼロ。ほぼどんなLow-eペアガラスでも目隠しフィルムは貼れます。しかし、ネット上では熱割れの誤った認識が散見されますし、ガラスやサッシの専門業者でも「熱割れ計算」を知らないこともあります。
そこでこの記事では、ガラスの熱割れと「熱割れ計算」について分かりやすくまとめるとともに、おすすめの目隠しフィルム4種類をご紹介します。
この記事かきっかけとなり、窓の目隠しフィルム選びが心軽やかに楽しいものになれば幸いです。
Table of Contents
熱割れとは
寒暖差によるひび割れ
人の目や手では分かりませんが、ガラスは日中の寒暖差によりわずかに膨張と収縮を繰り返しており、絶えず負荷がかかっています。この負荷がガラスの設計値を超えると、まるで氷にお湯を注いだら割れるように、ガラスの端から「ピシッ!」とヒビが入ることがあります。これが熱割れです。夜の間に冷気で冷やされたガラスに太陽光が差し込むタイミングで発生しやすいのですが、とりわけ冬に起きる現象です。
熱割れしやすいガラスの特徴
この熱割れはガラス特有の自然現象で、フィルムを貼っていなくても起きることあります。無色透明のガラスではほぼ発生しませんが、下記のようなガラスは熱割れする可能性があります。
●緑や茶色、グレーなどの色付きガラス
●Low-eガラス
●ワイヤー入りガラス等
●防犯ガラス
●防火ガラス
これらのガラスは一般的なガラスよりも太陽光を反射・吸収しやすく、大きな気温差が発生しやすい特徴があります。これとは別に、結露しやすい窓や日光と影が同時に差し込む窓なども寒暖差にさらされているので、たまに熱割れしているガラスをみかけます。
方角も関りがある
また、熱割れは太陽光が当たりやすい方角(西・南・東向き)の窓で起きやすいです。これらの窓は直射日光が差し込む直前に必ず影ができており、寒暖差が生じるためです。一方で、真北を向く窓は日光があたりませんので、熱割れの心配はありません。
熱割れ計算とは
このような特徴があるガラスに目隠しフィルムを貼ると、稀に熱割れを助長することがあります。目隠しフィルムは多少なりとも「熱反応」があるフィルムだからです。そこでフィルムがガラスに与える影響を事前に判断するために「熱割れ計算」を行います。
国家資格技能士の必須作業
ガラスが耐えられる強さとフィルムが与える強さを数値化し、フィルムが与える強さがガラスの許容範囲内に収まるのか計算します。これは国家資格「ガラスフィルム施工技能士」にとって必須の作業。数値化する項目は多岐にわたり
・ガラス光学性能(品番)
・フィルム光学性能(品番)
・ガラスサイズ
・ガラス種類
・ガラスの厚み
・中間空気層の厚み
・空気層の種類
・設置方角
・サッシの色と材質
・カーテンの材質
・カーテンとの距離
・太陽光の当たり方
・日陰のできかた
等があげられます。ガラスのサイズや設置方角は分かりやすいと思いますが、大半の項目がプロが現場で確認することで明確になるものばかり。確認を怠ったり間違った読み取りをすると、計算結果が大きく変わることがあります。
実際の計算結果
ここで例として実際の熱割れ計算結果をご覧いただきます。Low-eペアガラスに「目隠しミラーフィルム」を貼ったケースですが、全方位、どの季節も「〇(貼り付け可能)」との結果です。
熱絵割れ計算の実例
例の場合だと、ガラスが耐えられる強さが「17.7MPa」に対し、フィルムが与える強さが最大で「15.0MPa」の結果です。計算式の都合で数値がゼロにはならないのですが、フィルムが与える強さはおよそ12~15MPaを示すことが多く、ガラスが耐えられる強さの範囲内に十分に収まります。
熱割れ実績ゼロ
このような熱割れ計算を行い最適なフィルムをご案内した結果、弊社のLow-eペアガラス施工実績450件のうち貼り付け後の熱割れはゼロ。家庭向けガラスで熱割れリスクが「高い」と出たケースは過去2件のみ。プロによる適切なフィルム選定で大半のLow-eペアガラスに目隠しフィルムが貼れます。
「我が家の窓も熱割れ計算してほしい」とのことでしたらお気軽にご連絡くださいませ。また、本当は現地を訪問して確認を行う必要があるのですが、お急ぎの場合はお電話でポイントを確認して概算の計算結果をお伝えすることもできます。その場合でも後日必ず訪問させていただきます。
おすすめ目隠しフィルム4選
さて目隠しフィルムがLow-eガラスに貼れるとして、気になるのは効果と見た目。実際の施工画像をもとにLow-eペアガラスにおすすめの目隠しフィルムを4種類ご紹介します。
ミラー(濃色)
しっかりとした目隠しと景色が見えるフィルムと言えば、ミラーフィルム濃色タイプがおすすめです。濃色タイプを貼った窓を外から見ると、見えるのは風景や見ている本人のみで室内が全く見えません。強いミラー効果があり、Low-eペアガラスの種類に関わらずしっかりと目隠しできます。率直に言うと暗さを感じることがあるかもしれませんが、実際に貼られた方は「しっかり目隠しできることに満足感」と言われます。
ミラー(淡色)
濃色タイプよりも明るさを重視するなら、ミラーフィルム淡色タイプがおすすめです。外からみるとガラスが鏡のようになるので室内が見えず、室内から外の景色はクリアに見えます。濃色タイプのような強いミラー効果はなく、Low-eペアガラスの種類によっては室内の様子がうっすらと見えることがあります。ただ、ガラスに映った風景をを先に意識するので、うっすら見えている室内を気にしない効果があります。なにより室内の明るさや窓の見た目が大きく変わりにくいのが淡色タイプのメリットで、「もとのガラスと見た目がほぼ変わらなくて明るい」と言われる方が多いです。
*ご注意
ミラーフィルムは夜になると室内外の見え方が逆転し、外から室内が見えて室内側は鏡のようになります。そのため夜はカーテン等を閉めて目隠しをして下さい。
すりガラスフィルム
昼も夜も目隠しをするなら、すりガラスフィルムがよく合います。その名の通り、無色透明のガラスをすりガラスのようにできるフィルムで、室内の様子をぼかすことで物理的に目隠しができます。室内の明るさがほぼ変わらないので、採光用の細長い窓、玄関、キッチンなど明るさを取り入れたい場所によく合います。夜間に窓に近づきすぎると表情や服の色が見えることがあるので、ベタっとガラスにくっつかないよう少し気をつけるといいでしょう。
ホワイトフィルム
すりガラスフィルムよりもはっきりと昼夜に目隠しをしたい場合はホワイトフィルムが適任です。見た目が障子のように白っぽくなるのが特徴で、外から窓を覗いてもシルエットや着ている服の色は全く分からず、室内から見ても外にいる人の頭の位置や視線が全く見えません。そのため、お風呂、脱衣所、トイレなど、特にプライバシーを守りたい場所に適しています。また眩しさの対策もすりガラスフィルムより優れており、朝日や西日対策としても有効です。
サンプルと体感キットで事前確認
見た目・明るさ・性能を納得するまで
さて、色々と説明をさせていただきましたが、ここまでいかがでしたか?「もう少し詳しく知りたい」「実際に見た目や明るさを確認したい」などご希望がありましたら、ぜひ遠慮なくお申し付けくださいませ。
弊社では気になるポイントを事前にご確認いただくために、サンプルと体感キットを持参し無料現地調査にお伺いしております。我が家の窓で実物を確認することは「納得感が違う!」と好評で、お見積りも同時にお伝えいたします。
外から見られている不安感や嫌悪感は、窓の大小に関係ないと思います。あるとき妻がふと「2階に住んでいても、赤ちゃんとと二人だけでいることが分からないようにカーテンを開けないようにしてる」と言った時に、プライバシーを守ることの大切さを感じました。実際は子供が生まれるよりもずいぶん前にミラーフィルムを貼っていたので、「貼ってるから見えないよ」と伝えると「ほんとだー♪」と安心していました。
私のことはともかく、窓を目隠ししたい様々なご状況やお気持ちに、私の持てる知見やフィルムの性能でお答えしたいと思います。どんな小さな疑問や質問でも大歓迎(^o^)「こんな些細なことで呼ぶのは気が引けるなあ・・・」とは思わなくても大丈夫です!Harumadoの平井が喜んでお伺いします♪
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