Low-eペアガラスや網入りガラスが熱割れしないフィルムの選び方
事前の「熱割れ計算」でほとんどの窓が貼れる結果に。
国家資格1級ガラスフィルム施工技能士
Harumado 平井 喬
この記事を読むための時間:3分
2023年10月2日更新
こんにちは!窓ガラスフィルムHarumadoの平井です。
ガラスフィルムに興味はあるけど「熱割れのことが良く分からないな~」ということがありませんか?。熱割れの知識とその回避策の提案は、国家資格「ガラスフィルム施工技能士」の必須能力。今回は熱割れについて簡単にまとめましたので、フィルム選びのご参考になると幸いです。
目次
熱割れとは
寒暖差が原因
人の目や手では分かりませんが、ガラスは日中の寒暖差によりわずかに膨張と収縮を繰り返しています。特に冬の朝、夜明けのタイミングはガラスが凍てついており、ここに太陽光が当たるとガラスが温められて急激に膨張します。この時ガラスに大きな負荷がかかります。
ひび割れ
その負荷がガラスの設計値を超えると、まるで氷にお湯を注いだ時のようにガラスの端から「ピシッ!」とヒビが入ることがあります。これが熱割れです。いきなり粉々に割れて飛び散るわけではなくひび割れすることが特徴です。
熱割れしやすいガラスの特徴
この熱割れはどんなガラスでも起きる可能性がありますが、下記に当てはまる場合は他のガラスよりも熱割れしやすいと言えます。
環境に特徴があるガラス
●冬はひたひたに結露する
●太陽光がよく当たる(東~南~西)
●日光と影が同時に差し込む
●サッシが濃い色
性能に特徴があるガラス
●緑や茶色、グレーなどの色付きガラス
●Low-eガラス
●ワイヤー入りガラス等
これらのガラスにフィルムを貼ると稀に熱割れを助長することがあります。ただ熱割れは「フィルムを貼らないと分からない」ものではなく、選んだフィルムの影響を事前に計算で判断できます。それが「熱割れ計算」です。
リスクを事前の計算で回避
熱割れ計算とは
ガラスが耐えられる力と、フィルムが与える影響(力)を事前に計算し、熱割れリスクを判断するためのものです。フィルムの影響力がガラスの許容範囲内であればフィルムを貼れます。
国家資格技能士の必須作業
この熱割れ計算は国家資格「ガラスフィルム施工技能士」にとって必須の作業。ガラスとフィルムの光学性能、ガラスの品番、サイズ、方角、サッシの特徴、太陽光と日陰の当たり方などを係数化し算出します。
実際の計算結果
ここで例として実際の熱割れ計算結果をご覧いただきます。Low-eペアガラスに「透明遮熱フィルム」と「目隠しミラーフィルム」を貼ったケースです。
計算例)透明遮熱フィルム貼り付け
フィルム:スリーエム/Nano80s
施工先:目黒区マンション
計算例)目隠しミラーフィルム貼り付け
フィルム:GLAFIL/RSP35
施工先:福岡市中央区一戸建て
熱割れ実績ゼロ
結果はどちらとも「熱割れ可能性は低い」です。計算式の都合で数値がゼロにはならないのですが、弊社のLow-eペアガラス施工実績450件のうち貼り付け後の熱割れはゼロです。適切なフィルムを選ぶことでLow-eペアガラスにも網入りガラスにもフィルムは貼れます。
施工実例のビフォーアフター
Low-eペアガラスにフィルムが貼れるとして、気になるのは見た目の変化。
ということで「透明遮熱フィルム」と「目隠しミラーフィルム」の施工実例を画像でご紹介します。
Low-eペアガラス×透明遮熱フィルム
透明なのでフィルムを貼っても見た目は変わりません。室内の明るさも景色の見え方も今までと同じ。でも窓際の暑さを40%~50%もカットできる性能があります。
Low-eペアガラス×目隠しミラーフィルム
外から見るとまるで鏡のようになり室内が見えず、内側は暗くならず明るいまま。ミラーフィルムを貼っても明るさを取り込みプライバシーは守れるため、快適に過ごせるようになります。
市販品「Low-eは✕」の意味
ホームセンターでもガラスフィルムは売られていますが「Low-e ✕」「網入り ✕」と必ず記載があります。市販品では熱割れ計算ができないため「念のために」ということで「✕」です。熱割れ計算はプロだからできます。市販品の「✕」が気になるときはお気軽にご連絡ください。
サンプルと体感キットで事前確認
見た目・明るさ・性能
さて、画像でビフォーアフターを確認しても実際の見た目や明るさは気になるところですよね。弊社では気になるポイントをご確認いただくために実物サンプルと体感キットを用意し、事前に訪問しております。「画像よりも納得感が違う」と好評で、同時にお見積もりもお伝えいたします。訪問は一切無料です。
フィルムの専門家だからこそ
フィルムのことをハウスメーカーや工務店に相談することもあると思います。「熱割れする」と言われると不安にもなるでしょう。弊社では取引のある140社ほどのハウスメーカー・工務店に熱割れ計算について詳しく説明をすると「しらないことばかりだった」「数値で見ると安心する」など言われます。
フィルムのプロだからこそ分かることがあります。弊社では専門的なことを分かりやすくお客様や取引先と積極的に共有することを心がけています。どんな疑問や質問にも丁寧に対応いたしますので、お気軽にお問い合わせ下さいませ。
詳しくは↓
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